親族が亡くなってからの段取りや手続きを説明(激動の14日間)!

相続の手続き Jul 06, 2024
相続手続きは複雑です。やらなければならないことがとても多く、書類もたくさん集めなければなりません。
 
しかも期限が設定されているものがほとんどなので、注意が必要です。
知らずに期限を過ぎるとできなくなってしまう手続きもありますし、ペナルティーが科される可能性もあります。
  
今回は、相続において必要な手続きを時系列でまとめました。相続人の立場になり、これから各種の手続きを進めていかなければならない方は参考にしてください。  
 
 
   
家族が亡くなるととても悲しいものですよね。 しかしながら、悲しんでばかりは居られません。
  • 病院又は警察に連絡して「死亡診断書」を入手
  • 家族や知り合いへの連絡
  • 死亡届の役所への提出
  • 火葬許可証の申請
  • 葬儀の準備
  • 墓の手配
  • 資産の洗い出し
など、やらなければならないことが山程あります。   自宅でご家族が亡くなった場合、最初にやるべきことは「死亡診断書」を受け取ることです。
死亡診断書がないと、火葬や納骨などの手続きができません。病院であれば臨終時に立ち会った医師に書いてもらえますが、自宅で死亡した際には医師に来てもらわなければならないため、その分手間がかかります。
 
 
 
 
 

病院でお亡くなりになった場合

現在、お亡くなりになる方の8割近くが病院で亡くなっています。 病院で死亡が確認されると、医師により死亡の宣告があり、その後死亡診断書が作成されます。
 
その後、病院を出て自宅、または葬儀会館など安置施設まで、故人を搬送し、通夜、葬儀・告別式の準備を行います。
 
ここまでの流れを大まかにいうと、エンゼルケア(遺体のケア) → 搬送 → 安置 → 納棺といった流れになります。  
 
臨終後、病室で行うこと
病院では臨終の後、医師が死亡診断書を用意し、看護師やスタッフが遺体の処置を行います。
 
遺族は故人の安置先を決定し、病院から搬送しなければなりません。
 
病院にもよりますが、臨終後にはなるべく早く病院を出るように言われることも多いです。
 
葬儀社がすでに決まっている場合はよいですが、亡くなってから葬儀社を探す場合、ごく限られた時間の中で決定しなければなりません。
 

 

 

身内への連絡

死期が近づいたら、身内をはじめ最後に会わせたい方々に連絡をします。
 
危篤の状態から何度か持ち直すこともあります。 医師に臨終と判断された場合には、近しい人々に訃報を入れます。
 
葬儀の日取りや場所などが決まっていない段階であっても、亡くなったという事実を伝えます。
 
 

末期の水

別名「死に水」とも言われ、その場にいる一人ひとりが亡くなる人を送りだす在来仏教の儀礼です。
 
かつては息を引き取る直前に行っていましたが、ご臨終の直後に行うことが多くなりました。
 
末期の水には、茶碗、水、新しいガーゼや脱脂綿、割り箸を用意します。
 
茶碗に水を入れ、新しいガーゼや脱脂綿を割り箸に挟み、茶碗の水を含ませて故人の唇を潤します。
 
これを故人との血縁関係の近い方から一人ずつ、その場にいる全員が行います。
 
ガーゼや割り箸の替わりに新しい筆を使ってもかまいません。
 
宗派によっては末期の水をしないので、その場合は病院のスタッフに伝えます。

 

 
 

エンゼルケア

エンゼルケアとは、遺体に施す身繕いや死化粧のことです。 故人の最期にふさわしい姿にするために体を清めます。

闘病の跡や傷口などをカバーしたり、化粧をしたり、生前の姿へと近づけます。

故人の尊厳を守ることはもちろん、残された家族の心のケアという意味合いもあります。

かつては病院でのエンゼルケアは看護師などが死後処置の一環として簡単なものを行うだけというイメージでしたが、最近ではエンゼルケアを丁寧に行う病院も増えているようです。  

 
 
 
 

   自宅でお亡くなりになった場合

もしもご家族が自宅で死亡した場合、病院で亡くなるのとは異なるプロセスを踏むことになります。

まずどこに連絡をして、何を行ったらいいのでしょうか。

 

 

一番最初に行うこと

最初に、お亡くなりになったことを脈や息で確認します。

このとき、亡くなった方を動かしてはいけません。

 

例えば、お風呂場で裸の状態で亡くなっていたとしても、警察が来る前に服を着せてはいけません。

身内であっても勝手に遺体を動かすと、警察から事情を聴取されることになります。

死体検案書が作成されるまでは、触りたくなる気持ちをぐっとこらえましょう。

また、あわてて救急車を呼ばないようにして下さい。

ご家族が自宅で亡くなった場合、どこに連絡すればいいのかわからなくて、つい救急車に連絡してしまう場合もあるかも知れません。

蘇生する可能性があれば、救急車に連絡して病院へ搬送してもらうことも可能です。

しかし、明らかに死亡している状態では、救急隊員は警察を呼んですぐに帰ってしまいます。

基本的に救急車は遺体搬送をできないので救急車を呼んだら、警察が来ることになります。  

 

大切な方を失うことはとても悲しいことですが、遺族は限られた時間の中でいろいろな手続きをしなくてはなりません。
 
最初にやるべきことは「死亡診断書」を受け取ることです。
 
死亡診断書がないと、火葬や納骨などの手続きができません
 
自宅で死亡した際には医師に来てもらわなければならないため、その分手間がかかります。
 
 
 
 
 かかりつけ医がいる場合

病院もしくは在宅医療で継続的に病気を診てもらっている場合は、まずはかかりつけ医に連絡しましょう。

故人がその担当医から24時間以内に診察・治療を受けており、持病によって亡くなったのであれば、臨終に立ち会わなくても死亡診断書を交付してもらえます。

たとえ生前の診察後24時間以上を経過していたとしても、担当医が自宅に来てくれて持病による死亡で間違いないと確認できたら、死亡診断書が発行されます。  

 

 

かかりつけ医がいない場合

かかりつけの医療機関がない場合、死亡診断書を発行できません。

したがって、死亡診断書と同じ内容の「死体検案書」を交付できる、警察署に連絡することになります。

警察が来るとまず事件性が疑われて、遺族に対する事情聴取と現場検証が行われます。

監察医や検察官が検視をして特に事件性がないと判断されれば、すぐに死体検案書を発行してもらえます。  

 
 
死亡届の提出(7日以内)

死亡届と死亡診断書はセットになっているので、死亡届の部分に必要事項を記入して市町村役場へ持参しましょう。
 
役所の担当課で死亡届を提出すると、戸籍を書き換えてもらえます。
 
必ず死亡後7日以内に済ませて下さい。
7日以内に死亡届を提出しない場合は、戸籍法によって3万円以下の過料を徴収されるので注意しましょう。
 
故人の死亡地または本籍地、届出人の所在地のいずれかの市区町村役場へ提出します。
届け人は親族や同居人のほか、葬儀社など代理人でも構いません。
 
死亡届は火葬(または埋葬)許可証を受け取るために、期限までにきちんと出す必要があります。
 
 
 
 
 
 
 
火葬・埋葬の許可申請

火葬や埋葬をするためには、それぞれの許可申請書を提出する必要があります。
 
同じく7日以内に提出しなければならないので、死亡届の提出と同時に手続きを行いましょう。
 
無事に申請が終われば、火葬許可証が交付されます。
 
これがあれば火葬できるので、葬儀会社などと相談してお通夜や葬儀、火葬を済ませましょう。  

 

 

 

葬儀の手配

 

 
急なことであっても、葬儀社を手配し葬儀を依頼する必要があります。
 
自宅での看取りを考えているのであれば、早い段階で葬儀社の候補を決めておくことをおすすめします。

 

 

 

 

親族への連絡

まず、血縁関係の近い親族に連絡します。
 
遠方の親族には通夜、葬儀・告別式の日程が決まってから連絡を入れるようにしましょう。  
 
 
 
 
   

被相続人が年金を受け取っていた場合、受給停止をしなければなりません。

国民年金は死亡後14日以内、厚生年金は死亡後10日以内に年金事務所へ報告しましょう。

「受給権者死亡届」を提出すれば年金を止めてもらえます。

もしも死亡を報告せずに年金を受け取ってしまったら、後で返還しなければなりません。

「不正受給」とされる可能性もあるので、早めに書類を提出しましょう。  

 

 

健康保険や介護保険も資格喪失の手続きが必要です。

国民健康保険は市町村役場、社会保険は加入している健康保険組合に連絡して書類を提出しましょう。

また社会保険の被保険者が死亡すると、扶養されていた人は健康保険組合から「埋葬料」というお金をもらえます。

忘れずに申請しましょう。  

 

 

被相続人が住民票上の「世帯主」だった場合、役所で世帯主の変更届を出しましょう。  

 

 

被相続人が公共料金の契約者だった場合、電力会社やガス会社へ連絡して名義変更しましょう。

電話で対応してもらえるケースが多数です。

期限は特にありませんが、被相続人が死亡後の料金は遺産相続の一部とは看做されないので、相続人に支払い義務が発生します。

 

 

 

 

まとめ

家族がお亡くなりになると非常に悲しいものです。 しかし、いつ迄も悲しんでばかりも居られません。 お亡くなりになった人の冥福を祈りながら、残して頂いた財産をしっかり守っていかなければなりません。

葬儀の手配、親族への連絡を進めていくために、この記事が参考になれば幸いです。

 

 

   

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